建築基準適合判定資格者検定・建築主事 勉強スケジュール

建築基準適合判定資格者検定・建築主事試験

おはようございます。時期的に早いかもしれませんが、情報は早めがいいということで、建築基準適合判定資格者検定(以後主事試験と呼んじゃいます。)について深堀りして情報を伝えられたらと思います。

筆者はプロフィールを確認していただいてもいいのですが、元役所建築職員です。昨年度令和4年度に2回目の主事試験を受け合格しまして、現在一級建築士や主事試験の情報を発信しています。

今回は、私の2年分の不合格したときの話と合格したときの勉強体験の話をして、今年度受験のみなさんのお役に立てればと思っております。

若手主事がいない!

その前に軽く主事について深堀話を。興味ない方は勉強スケジュールまで飛ばしちゃってください。

タイトルについてですが、みんさんの職場の主事持ってる人の年齢ってどんな感じですか。

小さい自治体だとおじさん2,3人くらいしか持ってなくて、若手で持ってる人が全然いないなんてところも多いんじゃないでしょうか。(そもそも一級建築士保有者も少ないとか)

これは偏見ですが、役所に勤めようとする人のレベルの低さとか、向上心の低さなんかもあると思います。仕事なんかよりプライベート重視だとか、管理職に興味ない、予備校通う金がない、とっても手当がないとか腐るほど出てきますが。

主事試験の研修があってそこに行くと、タイトルのようなことを説明してくれます。国土交通省発表のデータで、主事資格保有者全17,838人中、20代が32人、30代が1,064人と発表されています。

実に30代以下が全体の6.1%、20代に絞ると0.2%という割合なんです。

私の唯一の自慢がこの0.2%に入れたことなんです。笑

逆に50代以上が13,847人で、全体の78%となっていますので、あと10年もしたらこの13,847人は引退することになります。よって建築主事の価値が高まってくるってことなんです。

めんどくさい試験ですが、対策とれば簡単な試験なので、ぜひ今年で取っちゃいましょう。

建築基準適合判定資格者検定 勉強スケジュール

本題に入ります。建築主事試験ですが、前回の記事に書いた通り、受かる人は1か月未満でも受かります。受からない人はもう何年も受けている人もいます。情報が少ない主事試験で私の実体験をもとにどれくらい勉強すればいいのかを考えていきます。

(一年目)

私にとっての主事試験一年目は、一級建築士合格の翌年です。審査実務で一級建築士を受けていたので、翌年から主事試験を受けることにしました。しかし、先ほど書いたように一級受かった時点で、力が抜けてしまい、建築主事は独学でお金もかかってないし、取っても給料上がらないし、昇進はしたくないしとやる気があまり出ませんでした。

動き出したのが5月末。まずは法令集を購入。一級時代は予備校の法令集を使用していて、それじゃなきゃ基準法が読めない体にされていました。実務上は支給される法令集を使用するため、今後のために職場の法令集と同じものを購入しました。

が、読めない読めない。結局勉強も進まず6月に予備校時代の法令集を買い、アンダーライン引きをすることになりました。

6月後半からは気を取り直して考査Aから始めました。一級勉強時代から法規は満点しかとったことなかったので、まぁ出題範囲の違いはあるけど、解けないことはない。余裕かと思ったのちに考査Bに手を付けてビビる。

考査Bは解くのにコツがいる。とにかく法規の条文を覚えて書く。正答を見ながら書き方を暗記するなど慣れるのに時間がかかることに7月になって気が付いた。

ちなみに私は構造審査で、意匠なんて見たことない。役所の審査なんて年数件しかないので、構造の告示なんて初めて見たよ状態でした。

結果ランク2で終了。ちなみにランク1が合格です。今思えば遅めに始めて2か月ちょっとでこの結果は悪くなかったかもしれません。

(二年目)

一年目の反省を踏まえ、勉強というものから離れたくなった私は、今年で終わらせるためになんと1月に法令集を購入していました。もちろん昨年と同じ予備校の法令集を笑。アンダーラインもひいときました。

結局始めたのは4月から。それでも十分だと言われそうですが、ゆっくり始めたかったので、最初の一か月は考査Aの10年分を1周。

ゴールデンウィークは休むと決めて、残りの5月で考査Aの2周目。

6月から考査Bを始めて7月と合わせて計2周

ここまでで考査ABの10年分を2周ということになります。

さぁ最後の8月ですが、一か月で考査A・B10年分を1周。最後の1週間は、あらかじめ控えておいた考査Aの間違えた問題と苦手としている考査Bの問題を解きました。一日使える土日は一日で1年分を実際の試験時間と合わせて行いました。

合格者でもここまでやった人はいないんじゃないでしょうかね…。そこまでやらないといけないのかって思われるかもしれませんが、これを踏まえて私が提案する勉強法は。

主事試験合格に必要な勉強量は。

まず何年分やればいいのか論争ですが、私は10年分解きました。正確に言うと某模擬試験を知り合いから入手したもの2年分を合わせて計12年分解きました。「建築基準適合判定資格者の手引き」(一般財団法人建築行政情報センター)は、過去5年分が掲載されていますが、5年分だけだと問題パターンが少なく本番で対応できない問題が出る可能性があるという点と、何周も解くと答えを覚えてしまうという難点があります。

逆に10年分も解くと、問題パターンが多いためいろんな問題を解けます。ただし、10年前となると、条文が変わってしまっていて、解説を読んでも今の条文に対応していなくあまり勉強にならないというデメリットもあります。(特に耐火、準耐火のとことか)

入手方法も、会社や自治体で過去受験した人からもらえば手に入りますし、そういった人がいない場合も建築行政情報センターで過去の新品を、メルカリなどで中古を求めることもできます。

具体的な勉強方法ですが、まず法令集のアンダーラインから。

法令集のアンダーライン引きとインデックス貼りは必須です。

よく一級建築士試験と同じアンダーラインは引かないでくださいというサイトやブログを見ますが、これは半分だけ同意です。

基本的に一級建築士試験の法規対応でアンダーラインを引いていいです。その方が見慣れていると思いますし、だいたい同じです。ただし建築士法など全くでない部分は引かないのはもちろんです。法第9条や法第10条などの違反危険建築物への措置や主事試験でよく出る部分なので、追加すればいいだけです。問題を解いて引いていなかったら追記するただそれだけでいいんです。

告示編ですが、こちらはほとんど限られているので、問題解いて引いていくだけで対応できます。

次に考査Aですが、いくら12年分とはいえ、3周もすると問題の正誤を覚えてしまう状況になっていました。考査Aは10年分を2周と間違えた問題のみ3周でいいと思います。

最後に考査Bは、配点も高く手厚く勉強したいところではありますが、計画1の軸組構造、ホルムアルデヒド、計画3のT,Rt,Qiはほぼ毎年出題され形式化しているため、10年分を1周でもすれば十分だと思います。その分計画2を2,3周するといいと思います。

時間配分

問題を解くときは時間配分を意識してください。

考査Aは、1時間25分で17問を解きます。1問あたりぴったり5分ですが、見直しや新規問題が出ることも想定して4分以内、計1時間以内で解けるようトレーニングしてください。もちろん最初は法令集を引く時間もかかると思いますので、最終的な目標としてください。

考査Bは、3時間25分で計画3まで解きます。解く順番は好きにしていいです。順番通りか、計画1,3から解いて計画2に時間を充てるのも有りだと思います。

配分としては計画1を45分、計画2を100分、計画3を45分を目安にして、計3時間10分で15分見直し時間にあてます。得意不得意に合わせて時間配分を調整してください。

スケジュール

最後にスケジュールです。これは人によって変わってくると思います。上述の勉強量をこなせる時期から始めてください。最後8月の土日は1日1年分を試験時間に合わせて解いてください。(8月の土日はおそらく計6日で6年分)土日だけだと捌ききれないと思いますので、平日も行う場合は、考査Aと考査Bの計画1,3でだいたい答え合わせも入れて3時間。考査Bの計画2で答え合わせ入れて2時間ちょっとみたいに、1年分を2日に分けるのも手です。

さいごに

私の体験談をもとに勉強方法について話してきました。

5月末には令和5年度の受験申込書の交付が始まります。この試験は一級建築士を突破方ならそんなに難しい試験ではありません。審査経験がほぼ皆無の私でも試験対策のみで受かることができます。何年も受けるよりも数か月目一杯勉強するほうが後にすっきりしますので、今年は気合を入れてみてください。そんな方たちのお力添えができればと思いブログを運営しております。

次回は、主事試験でのよくある疑問、アンダーラインの引く箇所など深い試験対策の話をできればと思っております。

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