学科Ⅴ 施行 ①施工計画

学科Ⅴ施行の第1回目 施工計画からやっていきます。

現場系の方はイメージがしやすい教科だと思いますが、お役所勤めだった僕は、イメージできず苦労した教科の1つでもあります。街歩いて工事中の現場あったら覗く癖付けるといいかもです。

施行計画とは

文字通り、施工(つくる)ための計画(基準だったり順番だったり)です。設計者が描いた図面だけでは工事はできないので、計画を立案します。

設計図はあくまで完成形を示したものといってもいいので、それが描かれていない部分、作り方なんてのは施工者(建設会社・ゼネコンとか)の責任で仮設工事から工事完成まで決めていきます。

特に、仮設工事、土工事は、建物完成後には残らない部分なので、施工者の施工計画により施工費の差が生じやすい工種となります。

〇品質計画、施工の具体的な計画並びに一工程の施行の確認内容及びその確認を行う段階を定めた工種別の施行計画書を当該工事の施行に先立ち、監理者に提出する。

施工計画の分野の基本ですが、「計画は工事に先立ち」です。計画なんで当たり前ですよね。また、工事が設計取りに行われているかどうか確認する監理者(たいていは設計者と同じ)にその計画を提出して、問題ないか確認して「承認」してもらいます。

〇施行計画書の作成に当たり、別契約を含む施工上密接に関連する工事の関係者と調整のうえ、十分検討する。

ゼネコンと呼ばれる建設会社が建築工事を担当しますが、電気設備だったり、衛生設備だったり空調設備だったりサブコンと呼ばれる設備業者も同時に現場で仕事をしますので、いつまでに建築工事が終わって、そのあとの作業をしていいか等工程の調整が重要になってきます。

〇品質計画は、工事において使用予定の材料、仕上げの程度、性能、精度等の施工の目標、品質管理及び管理の体制について具体的に記載したものであり、当該工事に相応して妥当である場合は、監理者は品質計画を承認する必要がある。

施行計画書には次のものを含みます。

・基本工程表:大まかな工事の日程に加え監理者の検査日程などを記載したもの。

総合施工計画書:工事着手に先立ち、以下の2点の総合的な計画書を作成し、工事監理者に提出し、品質に関する部分について工事監理者の承認を受ける。

1 総合仮説を含めた工事の全般的な進め方、主要工事の施工方法

2 品質目標と管理方針、重要管理事項

・工種別施行計画書:それぞれの工種の着工前に、総合施工計画書に基づいて作成する。次のものを含む。

工種別施工計画書というものがあるのではなく、コンクリート工事施行計画書、防水工事施行計画書といったようなそれぞれの工種の施工計画書の総称のことです。

1 工程表

2 品質管理計画書

  ・品質管理組織

  ・管理項目

  ・品質管理実施法

  ・品質評価方法

  ・管理値を外れた場合の措置

3 施工要領書:下請負業者が作成するもの

〇設計図書

設計図書等:標準仕様書、設計図、特記仕様書、現場説明書、質問回答書が含まれる。

ここでいう標準仕様書というのは、どの工事にも共通して言える基準のことです。設計図とはその建物のために作った図面のこと。特記仕様書はその建物のために作った基準のことです。現場説明書や質問回答書は施工者からへの説明だったり、回答のことです。ちなみに請負代金内訳書はこの設計図書等には含まれません。

〇設計図書の優先順位

1質問回答書2現場説明書3特記仕様書4設計図5標準仕様書

後に造られたものほど優先順位が高いです。最近はあんまり出題されてませんが、実務にも使えますし、そんなに難しくないので覚えちゃいましょう。

「質問は、現場で、特に、設計図を、標準に。」で覚えてください。

標準仕様書は、建築工事の標準的な仕様が書かれたものであって、それぞれの工事のために造られたものではないため、優先順位が低い。

〇事前調査

ここはあんまり試験に出てませんが、イメージとしてこんなことやるよって話

1 敷地条件

  敷地境界、敷地寸法・形状・高低差、敷地内障害物、周辺道路河川、周辺公共物、地盤条件

2 近隣調査

  近隣建物の規模・構造、着手前写真、測定記録

3 道路状況の確認

  現場目での経路、道路幅員、道路管理者・所管警察署、交通事情、処理場

〇専門工事業者の選定

設計図書において、選ぶべき専門工事業者の候補が記載されている場合は、その中から選定する。記載がない場合は、設計図書に示された工事の内容・品質を達成し得る専門工事業者を選定すればよい。

指定があればその中から、なければゼネコンのお付き合いのある業者です。

〇埋蔵文化財その他の物件

・工事の施工に当たり、埋蔵文化財その他の物件を発見した場合は、直ちにその状況を工事監理者に報告する。その後の措置は監理者に従う。埋蔵文化財の発見に係る権利は発注者に帰属する。

ちと脱線しますが、設計の事前調査で埋蔵文化のエリアかどうか役所とかで調べます。実際に見つかっちゃた場合、郷土資料館みたいなところの学芸員?さんとかが来て調査するんだと思います。

もちろん工事は止まります。その間の補償だったり、建物完成の遅れによる営業補償とかはもちろんありません。だから民間企業のビルとか建ててたりすると損害でしかないわけです。だから見つけたら、、、

今回はこの辺にします。

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